終わらない物語
「俺は…」








愁は、迷っていた。







本当は、特に悩むようなことでもないのかもしれない。









剣道を失った今、愁にとっては、自分の人生なんてどうでもいいように感じていた。




それに、正義感なんて持ち合わせていないのだから、この世界が…他の誰かが…どうなろうとどうでもよかった。







愁には、戦う理由がない。



理由がないのだから、断ればいい。







本当にそれだけの、簡単なこと…







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