終わらない物語
彼らの作戦は、敬治が囮になり、その隙に愁が後ろへ回り込んでとどめをさすというものだった。

銃で仕留めるということも考えられたが、急所に当てるのが難しいため、より確実なこの方法を採用したのだ。



しかし、結果的に成功だったこの作戦に、敬治は不満があるようで、

「だいたいよ~、オイシイ所はぜーんぶ愁な持ってかれちまうじゃん、今の!」


と、ふくれてみせた。



「…自分で賛成したんだろ…」



呆れたように、愁は呟いた。


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