こんなに好きなのに━番外編━



「物がないと彼女じゃないのか?」


「…………」


「自信ってなんだよ…泉兄がお前が彼女だって言ってんだから…お前が彼女だよ。そんな弱音言うなよ…」


「晃…」


「お前なら大丈夫だよ。十分いい女だから。」


十分いい女って…


「はは…ありがとう。晃。嬉しいよ。」


「なら良かった…」


「晃〜!このままサボろっ!」


「はぁ!?」


「お昼とカラオケ奢るからっ!遊びに行こうーっ!」


「ちょっ…」


私は晃の手を掴んで走り出した。


「あっ…」


「晃?どうかした?」


「いや…行こっ」


「うん!」


後であんな事が起こるとも知らずに…



< 20 / 42 >

この作品をシェア

pagetop