48日
|O1|迷子

−01日

上手くいかない日だって〜



突然、携帯が鳴り響いた。


その曲は、
あたしの好きな人の着信音
GREENのキセキだった。



「…はい」
「……俺、だけど」


好きな人からの着信。
好きな人の声。


「……」
「………」


こんな沈黙でさえ愛しく思った。


「あのさ、俺もおまえ好きや…から…」



少し前にした告白の返事?


「…っ付き合ってや」


君のコトバを聞かずにあたしから言った。



あたしたち二人の
短い歴史の始まりだった。


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