【キミに伝えたくて…】~執事に恋したお嬢様~
想いを乗せて
───…
「では奈々様、いってらっしゃいませ」
「いっ…いってきまーす…」
にっこりと微笑む彼の姿を見るのも、今日で3日目。
どこか懐かしい、聞き覚えのある声と
見覚えのあるその笑顔。
だけどやっぱり、わからない。
なぜ、彼がここにいるのか。
なぜ、あたしが彼に送り出されているのか。
「…意味わかんないっ!」