【キミに伝えたくて…】~執事に恋したお嬢様~


そんなあたしを

救ってくれるのは───


空っぽな心を

彩ってくれるのは───













…──冷たい北風が、冷えきったあたしを包み込む。


強張る身体は言うことを聞かず、重い瞼がそっと閉ざされた。




ス─…っと消え行く紺碧の景色。




「…──奈々様っ!!!!」




幻かもしれない。


愛しいあの人の声を聴きながらあたしは、そのまま意識を手放した──…




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