【キミに伝えたくて…】~執事に恋したお嬢様~
あたしを照らす、一筋の光。
それはカーテンから漏れる、温かい太陽の光だった。
「……様、奈々様!」
「あれ…、夢…?」
いつの間に寝ちゃったんだろう…あたし。
「うなされていたようですが…」
そう言って、彼は心配そうに顔を歪ませた。
「平気。変な夢を見ただけだから…
…って、何で勝手にあたしの部屋に入ってきてるのよ!?!?」
「申し訳ございません…声を掛けたのですが返事がなかったので」
………。
よく見たらこの人…、ものすんごくカッコいい。
昨日はそれどころじゃなかったけど……
そこらへんにいる芸能人より遥かに綺麗な顔立ち。
しかも背が高くてスタイルだってよろしい。
…こういう人を、美しい人って言うのかな。