【キミに伝えたくて…】~執事に恋したお嬢様~
「ずっと…ニューヨークで経営学を学んでたんだ。
…先週、日本に一時帰国することが決まって。
その時初めて聞かされた。奈々が…交通事故で記憶を亡くした、って。
そんなの普通、信じられないだろ?だから一刻も早くこの目で確かめたくて──」
「それで…学園に忍び込んだの…?」
「そうだよ」と、悪戯な笑顔をあたしに向ける隼人。
「奈々を迎えに来たんだ」
「えっ……?」
そんな…
そんなっ………
どうして今さら
そんなこと言えるの?
だって、あなたは………