【キミに伝えたくて…】~執事に恋したお嬢様~
天井にぶら下がるシャンデリアの、眩しい光。
控えめに微笑む皆の、楽しそうな声。
そんなフロアに響くのは、幸せの音・素敵なメロディー。
聴かせて。
魅せて。
あたしもこの空間に溶け込みたい。
あたしも幸せの音、奏でたい。
…あの頃みたいに。
何も知らずに狭い世界で生きていた、まだ幼いあの頃のあたしみたいに。
本当はすごく悲しいの。
本当はすごく会いたいの。
本当は…今もまだ、想ってる。
決して好きになってはいけない
決して結ばれることはない
あたしの“執事だった”人。