【キミに伝えたくて…】~執事に恋したお嬢様~


ぶつかり合う想い。




『…昔のこと、思い出すのが怖い?』




優しい顔でこちらを見つめる、彼。


何でも見透かしてしまいそうな、彼の瞳。




もう彼は、あたしが知っている隼人ではない。


あの頃のように無邪気で幼い隼人ではない。




…青い二人は、もういない。




『…ううん』




あたしは静かに首を横に振り、再び彼が口を開くのを待った。




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