【キミに伝えたくて…】~執事に恋したお嬢様~
学園の生徒のはずなのに、彼女の顔立ちはとても美しく、何より大人っぽい。
なのに笑うと少し幼い印象を与え、まるで少女のように可愛らしい。
「そうだけど……あなたは?」
一体、誰…?
握られたままの手に、ぎゅっと力がこもる。
不思議とその温もりが、心地よく感じた。
「私、夏川 エミリ。そしてこちらが執事の佐伯」
「初めまして、結城様」
「あっ、どうも。初めまして」
…夏川 エミリさん。
そして、執事の佐伯さん。