【キミに伝えたくて…】~執事に恋したお嬢様~
明かされた真実
───…
この学園に来て、5日目の金曜の朝。
あり得ない生活、あり得ない授業にも少しずつ…
本当に少しずつ、ついていけるようになってきた今日この頃。
いつものように、南が作ってくれた朝食を口に含んで
あたしは意気揚々と彼に訊ねた。
「そう言えば明日、一旦家に帰れるんだったよね?」
「そのお話ですが…
慎一様から連絡がございまして、今日の授業が終わり次第、迎えのお車を手配するとのことでした」
「ホントー!?じゃあ今日の授業は頑張らないとね」
「今日の授業“も”頑張って下さい」
…南のヤツめ。
その笑顔がくせ者なんだってば。
「はいはい…わかってますよぉ~」
「…奈々様。そろそろ出られないと遅刻しますよ」