【キミに伝えたくて…】~執事に恋したお嬢様~
優雅に流れる、贅沢な時間。
広い空間には昼食を摂るお嬢様たちで溢れている。
「真宝だけだよ、あたしに普通に接してくれるの。
…あっ、あとエミリさんも!」
「エミリさんって、まさか夏川 エミリ様…?」
「ん?そうだけど?」
一つのテーブルに、向かい合って座るあたし達。
嫌な緊張感が、広がる。
目をまんまるにして「信じられない…」と呟く真宝の表情が強張る理由を
あたしは知る由もなかった。