【キミに伝えたくて…】~執事に恋したお嬢様~
「エミリ様は本当に素敵なお方よ。私たちみんなの憧れ。
だけど…だからみんな、あの方に近付くことはできないの。
エミリ様自身、自分が認めた方にしか心を開いて下さらないのよ」
「え…、そうなの…?」
なんだそれ。
それって何だか、おかしくない?
あたしの待遇にしたって、そう。
ここにいるみんなは、同じ学園の生徒なのに。
同じ女の子なはずなのに。
憧れや尊敬を抱く気持ちはまだわかる。
わかる…けど。
何だか行き過ぎな気がするのは、きっと気のせいじゃないはず。