【キミに伝えたくて…】~執事に恋したお嬢様~


チクリと痛む、この胸。


黙り込むあたし。




それに気づいているのかいないのか、全くわからないけれど

南は優しい口調で囁いた。




「到着致しました。…こちらが今夜、奈々お嬢様のお城になります」


「今夜…?お城…?」




着いた先は、明らかにあたしの家じゃない。




大きな建物。


立派な外壁。




まさに、お嬢様のお城。




…全く意味がわからなかった。




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