【キミに伝えたくて…】~執事に恋したお嬢様~
「奈々…!とっても素敵よ!」
「ああ。すごく綺麗だ」
何だかくすぐったい言葉たち。
「そう、かな…?」
少し照れくさくて、あたしは白いドレスをギュッと掴んだ。
「奈々様。とてもよくお似合いです」
「……っ、ありがとう。南」
何だろう。
すごく、くすぐったい。
「やっぱり、さすが南さんよね。この子のドレス、選んでくれてありがとう」
「いえ。喜んで頂けて私も嬉しいです」
そう言って、微笑む彼。
あたしは驚いて、パッと顔を上げた。