【キミに伝えたくて…】~執事に恋したお嬢様~
「…南、ごめんね。もう、無理してあたしの側に居なくても大丈夫だよ。もう、エミリさんのところに行っても大丈夫だよ?短い間だったけど、今までありがとう」
「奈々様…?何をおっしゃって──「あっ、あたしのことなら心配しないで!本当に、もう大丈夫だから…」
また…口が勝手に動く。
そんなこと、思ってもいないのに。
どこにも行ってほしくなんかないのに。
あたしの側に居てほしいのに。
言葉は、偽り。
いつも、嘘ばっかり。