【キミに伝えたくて…】~執事に恋したお嬢様~
「では、私もご一緒に…」
「みっ…南はここで待ってて!あたし、一人で行く」
「ですが………」
昨日、丸一日休んであたしの体調はうまいこと良くなった。
だけど…
南とは、上手くいかない。
あれから、まともに目も合わせられなくなってしまった。
そんなあたしの異変に真っ先に気づいたのは、もちろん彼女。
心配そうに、真宝は黙って俯いていた。
「大丈夫。行って来るね」
心配そうにあたしを見つめる南をよそに、その視線を振りほどいて目的地へと足を進めた。