【キミに伝えたくて…】~執事に恋したお嬢様~


「エミリさん…?」


人気のない、空き教室。


ここは以前、南とエミリさんが二人で会っていた場所。


今はあたしと彼女の二人しかいない。




「奈々ちゃん、ごきげんよう」


そこには、いつものキラキラしたエミリさんの姿はなかった。


あるのはただ、あたしを嘲笑うかのように冷たい視線を投げ捨てる彼女の姿だけ。




今あたしの目の前にいるのは、本当にエミリさんなの…?


信じられない………




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