【キミに伝えたくて…】~執事に恋したお嬢様~
「エミリ様が…おっしゃったのですか?
…私が彼女の元を去ったのは、奈々様のせいだと…」
「……………」
無言で頷くあたしの頬に、彼の片手がそっと触れた。
「それは…奈々様のせいではございません。ですから、どうかご自分を責めるのはお止めください」
あたしの涙を指で拭き取り、彼は再び口を開く。
微かに見えた、悲しい瞳。
写っているのは、あたしの泣き顔…?
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