【キミに伝えたくて…】~執事に恋したお嬢様~


「奈々!?!?」


彼女の叫び声で、ハッと我に返る。


「私がいない間に、何があったの!?!?」


なぜ彼女がそんなに慌てているのか、あたしには全然わからなかった。




「奈々…どうして泣いてるの…?」


「えっ…?」




頬をつたる冷たい雫。


気づいたのは、真宝の言葉を聞いてから。


そんな自分に驚きが隠せない。




「あたし…泣いてるの?」




< 92 / 208 >

この作品をシェア

pagetop