【キミに伝えたくて…】~執事に恋したお嬢様~
「…──もう、私はこの塞がっている両手をどうにかしてほしかったの!誰も奈々を引き剥がしてなんて言ってないわ!」
「も、申し訳ございませんっ!」
──聞けばこの“みしま”という男は、真宝の執事だそうで。
普段は学園(ここ)に隣接する、執事学校に通っている見習い執事なんだとか。
「結城様…先ほどは、大変失礼を致しましたっ!」
「あっ、気にしないで下さい…おかげで落ち着きましたから」