時を越えて
次の週。バスに亮介は乗って来なかった。
なんとなく気になったからみさちゃんに聞いてみた。
「みさちゃん、亮介君休みかな?今日学校に来てた?」
『亮介、辞めるんだって。理由は聞いてないんだ。』
「そうなんだ…」
それからは毎週毎週、練習が楽しくなかった。
きっと・・・好きだった。
失って気付く大切さ。
初恋は呆気なく散っていった。
それから続くように、みさちゃんも辞めていった。理由は、新しい習い事をするから…