意地悪王子とチビ姫
「すいません!!」
慌てて退けるあたしを彼は睨む。
「大丈夫ですか?本当ごめんなさい!!」
頭を下げると、彼はいった。
「ちゃんと前見て歩けよ」
「すいませんでした…」
あたしはそういってその場を離れようとした。
「あ…」
あたしは校舎内で迷ってしまっていることを思い出した。
「あの…」
「なに?」
「実は…体育館がどこかわからなくて…」
「体育館??あぁ、あんた1年生?」
「は、はい……」
「ふーん」
彼はあたしの顔を覗き込む。