バレンタイン王子
「あっ!!まだ順ちゃんにあげたいモノがあるんだった!!」
そう言ってまた鞄をあさりはじめた。
「何くれんの?まぁ,俺はユナが欲しいんだけど。」
「もぅ,エッチ!!
…はいっ!!
ハッピーバースデー順ちゃん!!お誕生日おめでとう!!
これ開けてみてっ!!」
あっ…。忘れてた。
俺,今日誕生日だったんだ。
袋を開けてみると,入っていたのはマフラーだった。
「気に入ってもらえた?」
「あぁ。すっげー気に入った!!
俺…彼女から誕生日プレゼント貰うの初めてだよ。
…こんなに嬉しいもんなんだな。」
「じゃーこれからは毎年誕生日プレゼントあげるからね!!」
「おぅ約束だかんなっ!!
……ありがとう,ユナ。」
そう言って沈む夕日を背に俺達はまたキスをした─。
END