優しい嘘
翌朝、彼女から着信があったのか、嘘の様に機嫌が良かった。
1日、瑠美と智江と一緒に行動して、はしゃいでいた。
(…子供みたい…馬鹿みたい)
智江は呆れて彼を見ていた。
こんな旅行、しなければ良かった。
彼の彼女に対する想いを知らされただけだった。
「明日、帰ります」
「え?まだ早くないか」
「予定が変わりました。
その方があなたも都合が良いでしょ」
「何言ってるんだ。そんなわけないだろ」
「瑠美もそうするって言ってるので」