シロップ×2 ガイドブック
「そう?」

ユイはキョトンとしている

(・・・考え過ぎかなぁ?)
奈美が顔をしかめる

― 上空でプロペラ音がした

見上げると、一台のヘリコプターが飛んでいる

「近ッ!・・・低く飛びすぎじゃない?」

風圧が届きそうな勢いだ
「ほんとだ。珍しいね」

ユイも驚いていた



「奥様!これ以上の低空飛行は危険です!」

操縦士が悲鳴に近い声をあげる

「なんとかしなさいよ!・・・あッ!」

厚化粧の中年の女性が顔を赤らめた

「今・・・ユイくんと目が合った」

親衛隊歴、一年九ヶ月・・・

はじめての事だった

涙をにじませる
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