応援団長の恋するチョコレート
俺だって東條が好きだ

東條と三原が
別れてしまえばいいって何度も
思ってた

だから
三原の本心は聞きたくない

『もう…無理な気がする
修学旅行後から、詩織の態度が
違うんだ

お前ばかり見てる

なあ
修学旅行で何があった?

お前、詩織と何かあっただろ?』

三原の声が
一段と低くなった

俺の心臓を
三原に掴まれた気がした

「な…何も」

『なかったって言わせないよ
二人で姿を消したじゃないか

お前が帰ってきたら
すぐに詩織も戻ってきた

お前の鎖骨には
キスマークがあった!

ワイシャツで隠してたけど
俺は知ってる

着替える時に
見えたから』

「悪い…何も言えない
言えるのは
俺も東條が好きだ」

ブツっと
電話が切れた

三原がボタンを押したのだろう

これで
東條にしわ寄せがいかないといいが…

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