社会人と女子高生2
浅賀さんはふっと微笑んだ。


「…由香里、誕生日おめでとう。」


「ありが…とう…!」


浅賀さんからのお祝いに感謝した。


でも幸せな時間はあっという間に過ぎる。


「離れたくないけど…そろそろ行かなきゃ…。」


仕方ないとわかっていても…離れる瞬間がつらい…。


「由香里…手…出して。」


なんだろう…?


疑問を抱きつつ、手を浅賀さんに差し出す。


浅賀さんは私の手に何かを置いて掴ませた。


「…俺の代わり。っていっても、預けるだけだから。ちゃんと返せよ!」


そう言って笑いながら出張先へと向かっていった。
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