社会人と女子高生2
しばらくして里美が戻ってきた。


「はい、ホットミルク。これでも飲んで落ち着いて。」


「ありがと。」


里美の手からマグカップを受け取る。


「それで…泣いてるってことは、浅賀さん絡みだね…。何が…あったの?」


「…今朝ね…起きて…隣に寝てる浅賀さんが…寝言を言ってて…。」


「…それで?」


「……き…って…。」


さっきの出来事を思い出して、涙が溢れ出る。


「…さき…って…女の人の名前…言って…た…。」


聞き間違いではなかった。


確かに“さき”って…言ってた…。


前から自分に自信がなかった。
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