社会人と女子高生2
少し慌てながら言った。


「教えろ!」


「教えない!」


「話せよ!」


「話さない!」


お互いに笑いながら言い合う。


「わかったよ。俺の負けだよ。」


両手をあげて降参ポーズをする浅賀さん。


「ふふっ。」


「はははっ。」


冬のベランダに出ているというのに、寒さも忘れて笑った。


「…由香里…ホントごめん。由香里には寂しい思いさせてるよな…。」


微かな笑みを浮かべつつ、悲しい目をした。


「そんなことないよ!寂しくないわけじゃないけど…こうしてクリスマスに一緒にいるのは、すごく嬉しいよ!!」
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