社会人と女子高生2
そう浅賀さんが言うと、すかさず、浅賀さんのお父さんが切り返した。


「いや…誰に似たんだか、咲希は…可愛いというより…その…口が達者だから…。」


「あなた…?それは…誰のことかしら?」


「あ…いや、なんでもない…。」


浅賀さんがこっそり耳打ちした。


『…言ったろ?心配しなくていいって。』


『うん…。』


咲希さんの言った通りだった。


厳格な雰囲気とは反対に、性格は親しみやすい、朗らかな人。


浅賀さんのご両親、優しい人で良かった…。


こんな私を受け入れてくれて、本当に嬉しい。


少し咳込んで、私は声を出した。
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