社会人と女子高生2
緊張感も薄れ、宴のような楽しい食事を取ったあと。


お泊りさせていただくのだから、食器ぐらいは片付けようと席を立った時だった。


「由香里ちゃん。食器はそのままでいいから、座って。」


「は、はい。」


浅賀のお母さんが私を呼び止めた。


持っていた食器をテーブルに置き、きちんと正座する。


もしかして、何か厳しい事を言われるんだろうか…。


交際を認めてくれたけど、私はまだ子供。


だから、もしかしたら…。


そんな不安が胸の中で渦巻く。


膝の上に置いた自分の手が、ひどく汗ばむ。


でも…そんな心配は、まったく必要なかった。
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