社会人と女子高生2
浅賀のお母さんが口を開く。


私はゴクリと息をのむ。


そして発した言葉は…。


「由香里ちゃん…亮の嫌いな所を話して。」


「嫌いなところ…ですか?」


浅賀さんのお母さんの表情からは、探るような様子が感じられた。


いや、探るというより、確かめるといった感じかもしれない。


もしかしたら、私は試されているのかもしれないと思った。


そうでなきゃ、嫌いなところなんて普通は聞かない。


「嫌いっていうより…何でも自分一人で抱え込む所ですかね…。」


ホントは“全部!”って答えたいんだけど…。


人ってやっぱり短所もあるから。
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