社会人と女子高生2
「なにより、息子の幸せを願う事が親心ってものだから…。亮があなたを選んだのなら、それでいいと思ってるの。」


そう話す浅賀さんのお母さんは、優しい表情をしていた。


「で、由香里ちゃん。ちょっとついて来てちょうだい。」


「は、はい…!」


緊張ぎみに返事をし、言われるままについていく。


すると、広いお座敷にたどり着いた。


「由香里ちゃん、この家がなんで広いかわかる?」


「いえ…。」


浅賀さんから、実家が何をしているのか、知らされていなかった。


「…この家は、夫の父…亮の祖父が築いた家なの。」
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