社会人と女子高生2
そう言いながら、浅賀さんは苦笑した。


「じゃあ…仲直りさせるまで、すごく時間が掛かったの?」


「そりゃな…丸一日掛けて説得したよ。で、最初は話聞いても、父さんの愚痴ばかりでさ…。話はずっと変わらなかったんだけど…。」


「けど…?」


「そのうち父さんとの思い出話に変わってさ…母さんにとってこの場所が父さんとの大事な場所だってその時知ったんだ。」


「大事な場所…?」


そう疑問を投げかけた時、スノードロップを見ていた浅賀さんが、私の方を向いた。


優しい眼差しで見つめられ、私の顔が自然と赤くなる。


浅賀さんの言葉を待つ。
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