社会人と女子高生2
もう苦笑するしかなかった。


「で、紹介遅れたけど…弟の征治。」


「浅賀征治です。よろしく。」


「あ、谷口由香里です。こちらこそよろしくお願いします。」


そう挨拶したら、まじまじと見られた。


「へぇ…結構しっかりしてんじゃん。兄貴…俺に由香里ちゃん、ちょうだい。」


「誰がやるか!誰にも渡す気はないね。」


浅賀さんにさらっとそんなことを言われて嬉しくなった。


それに…今まで見たことのない浅賀さんの、飾らない姿を見れて良かった。


いつか…お互いに、ありのままの自分をもっと出せるといいな…。


そして浅賀さんは腕時計を見た。
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