社会人と女子高生2
「浅賀さんは髪を染めるような人じゃないって思ってた。」


少し驚いた様子の由香里。


「でも、大学試験の前には髪を黒く戻したんだ。今思えば、若いよな。」


「若いって…浅賀さん、まだ20代でしょ!」


「三十路近いけどな。」


「でも浅賀さん、この時からカッコイイんだね!」


「カッコイイって…。」


不意打ちの言葉に少し照れる。


「…でも…浅賀さん、結構モテたでしょ?…彼女…どんな人…?」


俯きながら由香里は聞いた。


「…本当に聞きたい?」


過去の女性の話なんて辛いだけ。


それに、傷つくのは由香里本人だから、なおさら言いづらい…。
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