恋する時


そして放課後。


何故か野村君と一緒に帰ってる私。




恵梨と帰る雅也君と一緒に迎えに来た野村君。



断わる理由はない訳で…



ただ、野村君が私を好きとか聞いちゃうと、変に意識しちゃう…



野村君はそんな素振り、一つも見せないんだけどね…

手を繋ぐ訳でもないけど、体温を感じるくらい近い距離。



私に合わせた歩く速度。



何より、私の話しに耳を傾けてくれて、一々反応を気にしてくれる。



そんな些細な事が嬉しい。



…利彦は自分の事ばっかりで私の話しなんか全然聞いてなかったもん。




野村君は…利彦とは違う。



比べるのは変だけど、浮気男と付き合ってた私には、誠実な感じの野村君が新鮮だった。




「また、考え事…?」



…あ…



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