恋する時
翌朝、賑わう教室で恵梨と昨日の事を話してた。
「じゃ、高田君と付き合うんだ…」
「うん。雅也君から好きって言って貰えて凄く嬉しい」
どうやら恵梨は昨日、片思いの高田君と上手くいったらしい。
ハートマークいっぱいで嬉しそうに彼氏の話しをする恵梨が羨ましく思えた。
私もそんな風に彼氏の事、話せる日が来るのか…
フッと昨日の野村君の顔が浮かんだ。
…は?…
私ってば…ちょっとドキドキしたくらいで…
打ち消す様に頭を左右にブルブル振った。
「美奈は野村君とどうなった?」
あ"……今、打ち消したばかりの顔がまた浮かぶ…
「べ、別に何もないよ…」
「本当に?」
「うん…」
本当に何もなかったよ…
アドレスくらいは交換したけどさ。
「…おかしいな…」
恵梨が呟いた。