何も言えない程、




















「佐介くん……私、佐介くんの家に行きたい…」














陽菜と俺はひとつになった。




それでも何故か、心がひとつになることはなくて、身体だけが温もりを奪っていく。



この温もりが心にも染み渡ってくれたなら…。





どんなに楽だろう。



どんなに幸せだろう。







こんなに愛しいのに、どうして俺は二人を好きになったのだろう。




あのまま何も知らなければ、陽菜だけを愛することが出来たのか。






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