何も言えない程、






それから俺は生徒会を終え、待たせていた真奈美のもとへ向かう。






「お待たせ、帰ろ」



彼女は笑顔でうん、と答えた。














二人で手を繋いで歩く。





彼女のことは一番には愛せないけれど、この時間は幸せ。







「佐介?」


「……何?」


「どうしたの?暗い顔して…」


「何もないけど……」











「……まだ、陽菜のこと忘れられないの?」










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