冬うらら2

 そんな言葉に、イチイチ右往左往するのではなく、どんと構えて『それがどうした?』と言える懐の広い男になりたいのだ。

 そうすれば、もっとメイも、自分の腕の中で安らいでくれるような気がした。

 何でもこい!

 肩に気合いを入れまくり、カイトは言葉を待った。

 メイは。

 赤い顔で、何度か言葉に失敗した後。

 言った。


「あのね、あの…今……せ…生理なの!!」


 勇気のバルブを一気に開けてしまったかのように、メイは大きな声を出した。

「……!?」

 何でもこいと身構えていたカイトは、予想外のコンニャク・パンチに―― 当たり所が悪かったらしく、一発KOだった。
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