冬うらら2
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はぁ。
また、ため息をついた。
そんな時だった。
階段を登ってくる音がした。
えっ?
メイは、驚いた。
明け方のこんな時間に、一体誰が二階に来るというのか。
もしかして、またカイトからの電話が入って、シュウが呼びに来たのだろうか。
彼女の中で、いろんな思考が巡る。
しかし、とりあえず編みかけのセーターを紙袋に押し込む。
クローゼットまで行く時間はないので、ソファの陰に隠して立ち上がった。
足音が近づく。
心臓を高鳴らせながら、彼女は、『まさか、そんな』と心の中でつぶやいていた。
足音を覚えている。
この、ちょっと強めの足音を。
本当は、車の音も聞こえていた。
しかし、耳が最初から違うものなのだと決めつけていたので、彼女に意識を向けさせなかったのだ。
ガチャ。
ノックもなく、ドアが開く。
朝の、5時45分。
カイトが、帰ってきた。
ついている明かりに少し驚いて、それからソファの方にいるメイにまた驚いて―― しかし、表情には明らかに疲労と睡魔が見えた。
驚いたのは、メイの方だ。
帰れないのでは、なかったのか。
こんな明け方に帰って来るなんて、どうかしたのだろうか。
カイトは、何故彼女が起きているかなど、問いかけようとしなかった。
はぁ。
また、ため息をついた。
そんな時だった。
階段を登ってくる音がした。
えっ?
メイは、驚いた。
明け方のこんな時間に、一体誰が二階に来るというのか。
もしかして、またカイトからの電話が入って、シュウが呼びに来たのだろうか。
彼女の中で、いろんな思考が巡る。
しかし、とりあえず編みかけのセーターを紙袋に押し込む。
クローゼットまで行く時間はないので、ソファの陰に隠して立ち上がった。
足音が近づく。
心臓を高鳴らせながら、彼女は、『まさか、そんな』と心の中でつぶやいていた。
足音を覚えている。
この、ちょっと強めの足音を。
本当は、車の音も聞こえていた。
しかし、耳が最初から違うものなのだと決めつけていたので、彼女に意識を向けさせなかったのだ。
ガチャ。
ノックもなく、ドアが開く。
朝の、5時45分。
カイトが、帰ってきた。
ついている明かりに少し驚いて、それからソファの方にいるメイにまた驚いて―― しかし、表情には明らかに疲労と睡魔が見えた。
驚いたのは、メイの方だ。
帰れないのでは、なかったのか。
こんな明け方に帰って来るなんて、どうかしたのだろうか。
カイトは、何故彼女が起きているかなど、問いかけようとしなかった。