冬うらら2
□
ソファに、4人揃った日曜の午後―― 天気は薄曇り。
雪でも降りそうな、寒い日。
招待状の準備を早くするために、プランを決めるよりも先に日時と場所だけを決定していたらしい。
カイトは、本当に式関係にはノータッチだったので、よくは分からない。
分かるのは。
この2人の、笑顔から想像するに。
相当なプランが出来上がった、ということだろう。
「それでね、ちょっとどうしても2人で行ってもらわなきゃいけないところがあって…カイト君は、忙しいでしょうけど、何とか数時間折り合いをつけてね」
にこにこ。
笑顔のハルコが、チラシを差し出す。
結婚式関係のものにしては、ちょっと地味に感じる、そのコピーしたようなチラシに、カイトは目をやった。
「私たちが挙式した教会で、あなたたち2人も挙式の予定なんだけど……そこでね、これを受講してきて欲しいの」
『結婚講座のご案内』
チラシのタイトルは、それだった。
結婚講座ぁ????
カイトは、その聞いたこともない四文字熟語を見つめたまま、疑問符のカタマリになった。
タイトルの下に並んでいる、小さな文字を読もうとするのだが、宗教用語らしい漢字やカタカナが最初に目に入ってしまって、全然主旨が掴めない。
しかし、言葉だけを聞くならば、まるで結婚に関する勉強をしにいくところのような。
「私たちの時も、ちょっと急だったから、この教会が一番よかったのよ。講座を受けるのが、2回でいい教会なんて、まずそうはないもの。普通は、最低でも3回。長いところになると6回で、1ヶ月以上通わないといけないのよ」
ハルコは、その講座とやらの内容の説明もせずに、当たり前のような口調でどんどん話を進めていく。
もしかして、分かっていないのは自分だけなのかと思って、焦りながらちらっと横目でメイを見ると、彼女もきょときょと、まばたきをしていた。
ソファに、4人揃った日曜の午後―― 天気は薄曇り。
雪でも降りそうな、寒い日。
招待状の準備を早くするために、プランを決めるよりも先に日時と場所だけを決定していたらしい。
カイトは、本当に式関係にはノータッチだったので、よくは分からない。
分かるのは。
この2人の、笑顔から想像するに。
相当なプランが出来上がった、ということだろう。
「それでね、ちょっとどうしても2人で行ってもらわなきゃいけないところがあって…カイト君は、忙しいでしょうけど、何とか数時間折り合いをつけてね」
にこにこ。
笑顔のハルコが、チラシを差し出す。
結婚式関係のものにしては、ちょっと地味に感じる、そのコピーしたようなチラシに、カイトは目をやった。
「私たちが挙式した教会で、あなたたち2人も挙式の予定なんだけど……そこでね、これを受講してきて欲しいの」
『結婚講座のご案内』
チラシのタイトルは、それだった。
結婚講座ぁ????
カイトは、その聞いたこともない四文字熟語を見つめたまま、疑問符のカタマリになった。
タイトルの下に並んでいる、小さな文字を読もうとするのだが、宗教用語らしい漢字やカタカナが最初に目に入ってしまって、全然主旨が掴めない。
しかし、言葉だけを聞くならば、まるで結婚に関する勉強をしにいくところのような。
「私たちの時も、ちょっと急だったから、この教会が一番よかったのよ。講座を受けるのが、2回でいい教会なんて、まずそうはないもの。普通は、最低でも3回。長いところになると6回で、1ヶ月以上通わないといけないのよ」
ハルコは、その講座とやらの内容の説明もせずに、当たり前のような口調でどんどん話を進めていく。
もしかして、分かっていないのは自分だけなのかと思って、焦りながらちらっと横目でメイを見ると、彼女もきょときょと、まばたきをしていた。