冬うらら2
□
確か、原因は。
ソウマの放浪癖が長すぎたことか、長すぎた上に、まったくハルコに連絡をしなかったことか。
とにかく、その辺りだ。
結局、1ヶ月後に退職。
と言っても、ほとんど引き継ぎ関係だけにしか、出社しなかったが。
2ヶ月後に挙式、という事態になったのである。
結婚式のことを、思い出そうとした。
しかし、カイトは式場までは呼ばれなかったので、どういう挙式風景だったのかは分からなかった。
式場前で出迎えてライスがどうとか、という話もあったようだが、彼がそんなものに顔を出すはずがなかった。
大体、あの時もいろいろ会社が忙しくて、披露宴なるパーティに出席した時は、かなり頭が朦朧としていた。
ただ、ちょっと違う感じの披露宴だった。
席が用意してあるのではなく、立食形式とか言うヤツで。
堅苦しくなかったのはありがたかったが、後半眠くなって、近くにあった準備室のようなところで、うたた寝してしまった。
カイトの、自慢できない態度はさておき、目の前の夫婦の様子を見るからには、どうやらハルコの希望の結婚式だったようだ。
まあ、その行事そのものが女のためにあるようなものだから、どこでもそんなものなのだろうが。
「すごく素敵な話が聞けるわよ…2人でデートだと思って、言ってらっしゃい」
カイトの心も、ソウマの心も脇に押しのけて、ハルコはいきなりメイを陥落させる手段に出た。
いきなり性差別に出られると、とっさに割って入れない。
「あ、はい……」
ほら。
クソッ。
素直なメイが、頷いてしまったではないか。
これで、つまらない男たちは―― 何の反論も出来なくなってしまったのだった。
確か、原因は。
ソウマの放浪癖が長すぎたことか、長すぎた上に、まったくハルコに連絡をしなかったことか。
とにかく、その辺りだ。
結局、1ヶ月後に退職。
と言っても、ほとんど引き継ぎ関係だけにしか、出社しなかったが。
2ヶ月後に挙式、という事態になったのである。
結婚式のことを、思い出そうとした。
しかし、カイトは式場までは呼ばれなかったので、どういう挙式風景だったのかは分からなかった。
式場前で出迎えてライスがどうとか、という話もあったようだが、彼がそんなものに顔を出すはずがなかった。
大体、あの時もいろいろ会社が忙しくて、披露宴なるパーティに出席した時は、かなり頭が朦朧としていた。
ただ、ちょっと違う感じの披露宴だった。
席が用意してあるのではなく、立食形式とか言うヤツで。
堅苦しくなかったのはありがたかったが、後半眠くなって、近くにあった準備室のようなところで、うたた寝してしまった。
カイトの、自慢できない態度はさておき、目の前の夫婦の様子を見るからには、どうやらハルコの希望の結婚式だったようだ。
まあ、その行事そのものが女のためにあるようなものだから、どこでもそんなものなのだろうが。
「すごく素敵な話が聞けるわよ…2人でデートだと思って、言ってらっしゃい」
カイトの心も、ソウマの心も脇に押しのけて、ハルコはいきなりメイを陥落させる手段に出た。
いきなり性差別に出られると、とっさに割って入れない。
「あ、はい……」
ほら。
クソッ。
素直なメイが、頷いてしまったではないか。
これで、つまらない男たちは―― 何の反論も出来なくなってしまったのだった。