冬うらら2
☆
ついに足が止まった時。
彼らも、玄関のドアのところで立ち止まった。
「大事にしろよ」
ニヤッと、ソウマが最後に決めようとしたのに。
ズダダダーッッッッッッ!!!!
もう、カイトはそこにはいなかった。
物凄い轟音を立てて、いま降りてきた階段を走り登って行ったのである。
「ちょっと甘やかしすぎか?」
その轟音を視線で追いかけて、見えなくなった後―― ポツリとソウマは呟いた。
「それじゃ、私もちょっと甘やかしてもらおうかしら。今夜はパスタにしない?」
『パスタ』
それは、ソウマに料理を作って欲しい時の、合い言葉。
「オレは、他の料理も得意だぞ」
何度もそう言ったにも関わらず、ハルコはパスタ料理ばかり彼に任せる。
これは、どういうことなのだろうか。
まだ、自分と彼女の間には『謎』がある。
10年以上の、歳月があってもこうなのだ。
ソウマは、軽く2階の方に視線を上げた。
そこでは、にわか夫婦が一悶着を起こしているに違いなかった。
ざまぁみろ。
ついに足が止まった時。
彼らも、玄関のドアのところで立ち止まった。
「大事にしろよ」
ニヤッと、ソウマが最後に決めようとしたのに。
ズダダダーッッッッッッ!!!!
もう、カイトはそこにはいなかった。
物凄い轟音を立てて、いま降りてきた階段を走り登って行ったのである。
「ちょっと甘やかしすぎか?」
その轟音を視線で追いかけて、見えなくなった後―― ポツリとソウマは呟いた。
「それじゃ、私もちょっと甘やかしてもらおうかしら。今夜はパスタにしない?」
『パスタ』
それは、ソウマに料理を作って欲しい時の、合い言葉。
「オレは、他の料理も得意だぞ」
何度もそう言ったにも関わらず、ハルコはパスタ料理ばかり彼に任せる。
これは、どういうことなのだろうか。
まだ、自分と彼女の間には『謎』がある。
10年以上の、歳月があってもこうなのだ。
ソウマは、軽く2階の方に視線を上げた。
そこでは、にわか夫婦が一悶着を起こしているに違いなかった。
ざまぁみろ。