冬うらら2
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メイなら、愛されても当たり前だろう。
しかし、カイトはどちらかというと、憎まれっ子の方だった。
そんな彼に向かって、何てことを言うのか。
憎まれっ子は、誰からも愛されないとか、そういうことを言っているのではない。
世の中には、物好きがいろいろいるものだし、別段イヤでもない相手を、無理に邪険にする必要もなかった。
ただ。
無償の愛とやらは、カイトは苦手だ。
だから親の愛を、素直に受け入れられない。
けれども、メイとの、その形はちょっと違った。
無償じゃない。
自分を渡すと同時に、彼女が欲しかった。
一方通行の、片思いだって構わないとか―― そんなことは、わずかも思わない。
ずっと欲しかった。
最初から、見返りを求めた気持ちなのだ。
「オレは…あんま、そういう言葉は得意じゃねぇ」
ぐにゃぐにゃと、口の中で複雑な思いを練り込みながら、カイトは唸るように呟いた。
国道の広い道は、まっすぐで。
そして、ずっとずっと遠くの信号まで青いのが分かる。
視線は、一番遠くの信号機に向けたまま。
「けど…ホントに、それがあるってことだけは………分かった」
ガラじゃねぇ。
言い終わった後に、戒めるように奥歯を強く噛みしめながら、カイトは恥ずかしさに顔を歪めた。
でも、愛はあった。
愛は―― 助手席に潜んでいた。
メイなら、愛されても当たり前だろう。
しかし、カイトはどちらかというと、憎まれっ子の方だった。
そんな彼に向かって、何てことを言うのか。
憎まれっ子は、誰からも愛されないとか、そういうことを言っているのではない。
世の中には、物好きがいろいろいるものだし、別段イヤでもない相手を、無理に邪険にする必要もなかった。
ただ。
無償の愛とやらは、カイトは苦手だ。
だから親の愛を、素直に受け入れられない。
けれども、メイとの、その形はちょっと違った。
無償じゃない。
自分を渡すと同時に、彼女が欲しかった。
一方通行の、片思いだって構わないとか―― そんなことは、わずかも思わない。
ずっと欲しかった。
最初から、見返りを求めた気持ちなのだ。
「オレは…あんま、そういう言葉は得意じゃねぇ」
ぐにゃぐにゃと、口の中で複雑な思いを練り込みながら、カイトは唸るように呟いた。
国道の広い道は、まっすぐで。
そして、ずっとずっと遠くの信号まで青いのが分かる。
視線は、一番遠くの信号機に向けたまま。
「けど…ホントに、それがあるってことだけは………分かった」
ガラじゃねぇ。
言い終わった後に、戒めるように奥歯を強く噛みしめながら、カイトは恥ずかしさに顔を歪めた。
でも、愛はあった。
愛は―― 助手席に潜んでいた。