冬うらら2

「ああ、そういえばカイト…次はガータートスだぞ!」

 もう片方の脇で、居残りをしていたソウマが、いま思い出したとばかりに手を打ち鳴らした。

「何だ、そりゃ?」

 ジロリという風に、カイトが彼の方を見ている。

 ガッ、ガータートス??

 メイは、びっくりした。

 まさか、そんなものまで織り込まれているとは、思ってもみなかったのだ。

 要するに、今度は独身男性へのプレゼントだ。

 メイのしているガーターベルトをカイトが外して、ブーケみたいに投げるのである。

 勿論、この場所で外される―― 要するに、カイトがドレスの中に潜り込むようにして―― きやぁぁぁっっっっっ!!!!

「何だ、そりゃ?」

 カイトの方は分かっていないらしく、眉を顰めて。

「お、知らないのか? それじゃあ教えてやろう…ちょっと耳を貸せ」

 にこやかにソウマが近づいてくるのを、メイはどうにかして止めたかった。

 でも。

 彼女が動くよりも先に。


 こそこそ、と囁かれてしまったのだった。
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