冬うらら2

 家庭的で、勉強のできる1号。

 スポーツが得意で、体力のある2号。

 そして、コンピュータ系に強いオタクな3号。

 これだけ揃えば、何か商売が始められそうな気がするが、今のところ何も思いついていない。

 RPGのパーティなら、バランスが良さそうなのに。

 ああ。

 RPG―― コウノをぎゃふんと言わせるソフトを、これから作らなければならないのだ。

 目指せ、第1開発スタッフ!!

 変に思考が切り替わってしまったため、ユキの部屋に来た時には、すっかり機嫌は直っていた。

「お姉ちゃん!」

 2号が取りなしてくれる前に、ハナは勢いよくドアを開け、声をかける。

 激しく1号を驚かせたようだが、気にしない。

「服貸して! そんで、クマ返して! 謝るから!」

 ズババババーン!

 ハナは、見事に1号に斬りかかった。

 謝っているというのに、それが微塵にも態度に含まれていなかったのがいけなかったのか。

「違うでしょー!!」

 スパン!

 2号のスリッパツッコミが、入ってしまった。


 二次会への道は、まだ遠い。

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